■□■ ホテルのコラム(第8回) ■□■
苦手なメロン
 私には、子供の頃から、どうしても食べられない食べ物があります。
それがメロンとなすび。
 ところがこの2つは、値の張る料理を食べる時ほどよく出てくるから困ります。夏から秋にかけてはなすびのシーズン。和食を食べれば必ず出てくるし、メロンに至っては、どんな披露宴に出席しても、フルコースのフルーツと言えば
「メロン」、定番のようにサービスされます。
 ホテルのパンフレットを見てもメロンの出ないコースは、安いか高いかどちらか。
 長年、料理人によって料理の研究がされて、あれだけTVなどでも様々な料理を取り上げておきながら、披露宴の最後のフルーツは「これしかないのか?」っとつい言ってしまいたくなるほど、お決まりのメロン。
 オードブルもスープもフィッシュもステーキもサラダもデザートもそれぞれに中身に用いる食材は同じようなものでも、ソースを工夫したり、デコレートしたり、いろいろ研究されているのに、メロンだけは、六ツ切か八ツ切、それにイチゴか
チェリーかブドウなどか添えられてそれで終わり。
 やはり日本人の感覚として「高級フルーツ=メロン」、これは否めないのか、トロピカル系のフルーツは口に合わない日本人が多いからか、最後に出されるフルーツなのに、どうも最後のお楽しみがなくて残念です。
 メロン嫌いの愚痴なのかも知れませんが、いつか「メロン=高級」の観念がなくなることを切望する私です。
2000/10/12

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